(※このページは、2022年1月8日に更新されました)
「もう、明日から学校にはずっと行かないと思う」
「学校に行く意味がわからない」
このように学校に行かない宣言をしたり、逆に何も言わずに不登校になる子も少なくありません。
もう自分は学校に行くことは無理だから、という意味なのか? 行きたいけど、何か原因があって行けない、誰か助けて欲しい・・・という意味なのか?
仕事を辞めて、子どもに付き添ってみたり、時には厳しく叱ったり。
カウンセリングに行ったり、病院に行って診察を受けたり、親としてできることをやってきて、子どももだんだんと家の中では明るくなってきている・・・
学校には行かないけど、家ではだいぶ落ち着いてきたし、笑顔も見れるようになった。
一緒に外出も出来るし、楽しく話すことはできる。
あと少しで、不登校から脱出できる?と少し思ったけど、なかなか登校はできない。
勘違いだったのかな…
子どもを信じて、今のまま待つべきか?
そもそも不登校の原因は何なのか?
このような悩みを持たれている親御さんも多いと思います。
「不登校の原因は何か?」
この記事は、そのような疑問を持たれている方へ向けて書いています。

こんにちは!しのさんです。
今回は、不登校の原因について書いていきます。
お子さんが、学校を休むようになってから、様々な原因を探して来られたのではないでしょうか?
また病院や、カウンセリングを受けても改善されなかった方が多いのではのでしょうか?
不登校の原因と合わせて、不登校を克服するための大切な考え方もお伝えします。
お子さんの不登校でお悩みの方の参考になれば幸いです。
この記事を書いている私は、不登校克服を専門に15年以上活動されている指導の先生の元、復学支援に携わっています。
私自身、2016年より復学支援に携わり、200家庭以上の復学に携わりました。
実際に不登校のお子さんや親御さんとも直接関わっていますので、現場目線で事実に基づいてお伝えします。
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目次
不登校の原因は?
不登校克服のために考えるべきは、『不登校の原因が学校にあるのではなく、家庭にある。』
と考えることです。
理由は、不登校の子どもたちは、学校に行きたくないのではなく、居心地が良い場所から出たくない。離れたくないという気持ちから、学校にいけない。という状態になっているからです。
家の中が、適度な居心地が良い場所であれば良いのですが、居心地が良すぎたり、親が何でも子どもの気持ちを読み取って、子どもが苦労しないようにやってあげたりしてしまうと、子どもは自分で行動しなくても、何不自由なく生活ができます。
しかし、そのような居心地の良さが身についてしまうと家では通用するけれど、学校では通用せず、学校という環境が余計にストレスに感じてしまうからです。
特に、不登校になるようなお子さんは、繊細な子が多く、周りからの影響を受けやすいです。
そのため、家で親から受ける影響は大きく、他の子が気にしないことでイライラしたり、逆にテンションが高くなったり、気持ちの波が大きいお子さんが多いです。
なので、他のお子さんと同じ子育てをするのではなく、お子さんの性格に合った子育てをする必要があります。
同じ兄弟でも、弟は不登校になっていなく、学校も問題なく通っているけど、兄は不登校になっているなど、兄弟でも一人だけ不登校になっているケースがほとんどです。
一度、不登校になると、多くの親御さんが、愛情不足だったから不登校になってしまったのか?などと好きなことをさせたり、甘やかしてしまいます。
家の居心地が良過ぎてしまうと、いざ学校に行こうと思っても、学校が怖いと感じてしまいます。
違う言い方をすれば、今の居心地の良い環境を抜け出してまで、学校というストレスのかかる環境には行けないという気持ちです。
大人でも同じですが、安定した会社に勤めていて、このまま働いていれば給料ももらえて、何不自由なく生きていける環境にいたら、わざわざリスクをとって会社を辞めて転職しようなどという気持ちにはなりにくいです。
会社を辞めて環境を変えることは、とても怖く感じることは大人も同じです。
まとめ
■不登校の原因は『家庭』にある。と考える。
■親の対応が悪いのではなく、『子どもの性格に合った子育て』をするという考えを持つ。
■子どもは学校に行きたくないのではなく、『行けない』という気持ちになっている
子どもに不登校の原因を聞いても分からない
結論として不登校に原因を子どもに聞いてもは分かりません。
なぜかというと、その時々によって子どもの主張も変わり、原因だと思っていたものを排除しても学校には戻れないケースがあるからです。
具体的な話をしますと、
■お友達とケンカした。
■クラスメイトがイヤな事を言う。
■給食がイヤ。
■先生に叱られる。
■クラスに入るのが怖い。
など、あると思います。
低学年になるほど、聞く度に違ったり、その原因だと思っていたものを排除してもまた次から次へと出てくることはないでしょうか?
本当は、子どもも何故行けないか本当の深いところはわからないのです。
親や先生が聞くので子どもは何か答えなくては、と直接的な原因を感じたまま、又は思いつくまま言います。
こちらで支援を受けた方の中にも、子どもが転校すれば行けると言ったので、転校先の学校の近くに家を借りて転校したけれど、1日もいけなかった。
子どもが休み始め、学校までの距離が遠いと言っていたので引っ越して近くに引っ越したが、結局登校できなくなってしまった。
担任の先生が嫌で不登校になってしまったので、新年度から先生の担当する学年を変えてもらったが行けなかった。
などの事例がありました。
まとめ
子どもに不登校の原因を聞いたり、探しても根本的な解決になりません。
よくある質問1:本当にいじめで行けなくなっている子もいるんじゃないの?
「本当にいじめで行けなくなっている子もいるんじゃないの?」
そういった疑問もあると思いますが、いじめで休む子はほとんど少ないと思います。
なぜなら、不登校でも友達と遊んでいたり、連絡を取り合って学校の行事などを把握しているお子さんも多いです。
もちろん本当にいじめがある場合もあるため、先生に状況確認をしたり、可能なかぎりの対策はするべきです。
悪質ないじめであれば、学校で対応していだだく必要がありますが、本人自身もそれらが気にならなくなるように強くなることも必要です。
社会に出れば、大人でも、いじめや、理不尽なことはたくさんあります。
いじめられる子が悪いの?と思われるかもしれませんが、私たちがお伝えしたいことは、悪者探しをすることではありません。
長い目で見た時に、本当に子どものためになるのは、何か?
どうすれば今の現状を変え、子どもが自立した生活を送れるようになるかを考えていくことです。
よくある質問2:本当に病気の可能性もあるんじゃないの?
「本当に病気の可能性もあるんじゃないの?」
このような疑問ももたれている方もいると思いますが、 病気についても、最近は学校で何か問題があったり、周りのお子さんと違う特性があるとすぐに病気を疑われたり、病院への診断を勧めることも多いです。
しかし、不登校になり初めは、本人も親も焦りやイライラが募り、子どもは信じられない行動を取ったりします。
例えば、包丁を持ち出して、「死ぬ!」と行ったり、家中を荒らしたり、発狂したり。
このような症状で心療内科等の病院にいくと発達障害、朝起きれない場合は起立性調節障害などの病名がついてしまいます。
病名がついてしまうことで厄介なのは、病気でもない子どもたちが病名をつけられてしまうことで、自分は病気と思い込み、本当に病気になってしまうことです。
また親御さんも病院の先生の言うことならと信じてしまい、病人扱いしてしまうことで神経系に影響のある薬を飲ませたりしてしまうこともあり、薬に依存してしまう体質を作ってしまうことです。
私たちの支援を受けたお子さんの半数近くは、何かしらの病名がついていますが、そのようなお子さんも私たちの支援で全員復学しています。
繰り返しになりますが、不登校の原因は実は本人に聞いてもわかりません。
原因を探すことよりも、次にお伝えする考え方が、不登校克服にはとても重要です。
不登校克服に重要なことは「親が変わる」という意識を持つこと。
「原因が分からないと言うことは、対処法もないの?」
と思われるかもしれません。
結論としましては、子どもを親が口で言って変えるのではなく(子どもを変えようとせず)子どもに対する対応・言動を「親が変えていく」ことです。
変えるというより子どもが自然に変わっていくと言った方が正しいかもしれません。
理由としては、不登校になるお子さんは、性格傾向に特性があります。
子どもの根本的な性格改善が出来てないとまた同じような問題が起こってしまうからです。
「子は親の鏡」「子は親の背中を見て育つ」と言われるように、育ってきた環境で子どもが一番影響を受けるのは親です。
そして母親の方が情が近く、考え方、習慣、使う言葉の影響を強く受けやすいからです。
また、ご相談に来るお母さまの職業というのも、先生、看護師、保育士と行った方が多いのです。
共通するのは、気がきく方が多く、子どもが何も発しなくても気持ちを汲み取り、先回りして行動を考えることが習慣になっているので、きっちりしている方、気の利く方が多いように思います。
※あくまでも傾向です。
まとめ
子どもを変えようと思わずに、「親が変われば、子は変わる」という考えを持つ
よくある質問3:「親が変わる」ということは親が悪いということですね?
親の対応を変える。
と言われると、結局親が悪いのか?と思われるかもしれませんが、責められているような気持ちになる方もいらっしゃるかと思います。
そうとられても仕方がないと思います。
しかし、親が悪いという事は全くありません。
なぜなら、ほとんどの場合、兄弟でも一人だけ不登校になります。
親の対応が悪いのであれば、兄弟全員不登校になっている家庭も、兄弟で一人だけ不登校になっている家庭と同じぐらいいるはずです。
不登校になっていない他のお子さんの母親の対応を見ても全く同じようにしていると思います。
つまり、不登校になるお子さんの性格には特徴があるので、その性格にあった子育てに変えていく、つまり『親が変われば子どもが変わる』という事実があるだけです。
その方法が子どもを変えるのではなく、親が変わることで子どもが変わっていく、という事実です。
それが、私たちが今まで不登校を克服して継続登校をさせている全員のお母様が取り組んできた事です。
よくある質問4:親が対応を変えるだけで登校するようになるのでしょうか?
親が変わるだけで学校に行けるなんて簡単じゃないか?
と思う方もいるかと思いますが、結論をお伝えすると、対応を変えるだけでは学校に復学することはできません。
※まれに対応を変えるだけで登校するお子さんもいます。
親の対応を変え、子どもの性格を変えるのは、再登校後に継続登校し、年齢相応の自立をさせるためです。
学校に戻るためのきっかけ作りは第三者である私たちが、適切なタイミングで登校に向けてお子さんの気持ちを引き出します。つまり、親の対応を変えるのは、継続登校や自立のための準備になります。
私たちは一つ一つの具体的な対応や考え方をお伝えします。
つまり今できる対応は、安易に病気を疑ったり、子どもの言いなりになって、すぐに環境を変えないこと。
子どもに目を向けるだけではなく、今一度家庭内での自分自身の対応を見つめ直して見ることです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
まとめ
■不登校の原因は、子どもに聞いても分からない。
■子どもが言っている不登校の原因はきっかけに過ぎず、そのきっかけを排除しても本人の根本的な性格が変わらなければ、同じ問題が繰り返される。
■子どもを変えようと思わずに、子どもを自立させるために『親が変わる』という考えを持つ。
こちらのブログでお伝えしていることは、基本的な考え方になりますので、ご家庭によって対応が変わる場合があります。独断で対応されないことをお勧めします。


こんにちは。
3兄妹の子どもを持つ看護婦をしている母です。
長男(現・高1)次女(小4)の不登校で4年悩んでいます。長男はどうやこうやで行ってますが、次女はどう対応していいかわからずの今現在にいたり育児書や占いだったりと藁をもつかみたい思いでした。そしてやっとこちらの本を昨日発見。全くうちと一緒だ~っと共感でした。理由なき不登校。カウンセリングもうけましたが結局どうしていいかわからず、行ったかと思ったら行けなかったり、主人に相談しても私のせいだと言われ私のメンタルが崩れ別居となりました。
今は無理矢理でいいから連れてきて下さいと先生から言われており、学校まで送り玄関まで行くのですが帰ろうとするので先生が押さえつけてる状態です。しばらくするとケロッと何事もなかったように過ごしてるそうです。
悩み疲れました。
宿題、時間割、忘れ物、早く寝ないなどやれない結局母親のせいにされるんですよね
それが嫌で過保護になってたと思いました。
上島様
書籍、ブログをお読みいただき、
コメントも書いていただきありがとうございます。
現在の状況拝見いたしました。
不登校は子どもの性格も関わっていますが、周りにはあまり理解されず、悩まれている親御さんも沢山しらっしゃいます。
ご存知かと思いますが、
お問い合わせよりご連絡いただけましたら、復学支援の面談など行っております。