お子さんが不登校になったばかり、あるいは不登校になりそうな状況のとき、「初期対応をどうすればいいのだろう」と気になりますよね。
身近に不登校を経験した人がいれば相談できるかもしれませんが、実際には多くの親御さんが、誰にも相談できないまま対応されているのではないでしょうか。
まさか自分の子どもが不登校になるとは思ってもいなかった。そんな状況の中で初めて不登校に直面した親御さんは、
⚫︎休ませた方がいいのか
⚫︎無理にでも学校に行かせた方がいいのか
⚫︎このまま見守っていて大丈夫なのか
と、毎日悩みながら対応されていると思います。不登校は、「初期対応」がとても重要です。初期の対応によって、「比較的短期間で回復するケース」「不登校が長期化してしまうケース」に分かれてしまうことも少なくありません。

だからこそ今、この記事を読んでいるあなたも、「不登校の初期段階で、親として何ができるのか」を探されていると思います。
この記事では、これまで20年以上にわたり、年間約40名の不登校のお子さんの復学支援を行ってきたGo Todayの経験をもとに、
⚫︎初めて不登校を経験された親御さん
⚫︎不登校の初期対応を正しく理解したい親御さん
に向けて分かりやすく解説します。
不登校の初期対応でやってはいけないNG対応5項目

できるだけ親子関係を悪化させたり、不登校を悪化させないために、すぐに改善できる初期対応をお伝えします。
あくまでも不登校対応は個々のケースに応じて対応することが必要になりますので、そのことを念頭に置いてお読みいただけたらと思います。
【不登校の初期対応でやってはいけないNG対応5項目】
- 親が送迎する
- 子どもの話にアドバイスで返す
- 起きるまで何度もしつこく起こす
- 無理やりスマホやゲームを取り上げる
- 学校に行かない理由を問い詰める
1.親が送迎する
不登校になると、親御さんとしては「何とか学校に行ってほしい」という気持ちから、学校まで送迎することがあります。また、お子さんから「送ってほしい」と言われることもあると思います。
台風や大雪など天候が悪い、足を怪我して歩けない、どうしても遅刻しそうだから今日だけという場合など、このような状況では、送迎することが必要な場合もありますので、送迎すること自体が悪いわけではありません。
では、なぜ不登校の場合に親の送迎を避けた方がよいのでしょうか。
それは、不登校の状況では、本来、学校に行くかどうかは子どもの問題であるはずですが、親が一生懸命になればなるほど、「どうしたら学校に行ってくれるだろう」と親の問題として考えるようになってしまうからです。
すると、本来、送迎は子どもから頼んでくるものが、親から「送って行こうか?」と誘導してしまうことが増えて、「〇〇してあげるから学校に行きなさい」といった交換条件を出してしまうこともあります。
⚫︎ 車には乗るけれど学校に着くと降りない
⚫︎ 校門の前で動かなくなる
という状況も起こりやすくなります。
そして、気づかないうちに「車で送ってもらうこと」が当たり前の状態になっていきます。
「朝になっても準備をしない」「時間になっても動かない」という状況になり、親の方がイライラしてしまうこともあります。しまいには、「お母さんが送ってくれないから学校に行けなかった」と言われてしまうこともあります。
本来、親としては「できれば一人で登校してほしい」と思っているはずです。「子どもを甘やかしたい」「なるべく楽をさせたい」という気持ちで送迎している親御さんは、ほとんどいません。
ですが、ほんの少し手を貸したつもりでも、気づかないうちに過保護や過干渉になってしまうこともあります。送迎は、親の時間や労力を使うわりに大きな効果が期待できないことも多く、むしろ「車で送ってもらう登校」に慣れてしまうことがあります。
もちろん、送迎によって「親が自分のことを気にかけてくれている」と感じ、前向きになるお子さんもいますので、繰り返しになりますが、送迎すること自体が問題なのではありません。
問題になるのは、
⚫︎ 送迎が当たり前になってしまうこと
⚫︎ 親子の立場や関係が逆転してしまうこと
です。

現在、送迎をしている親御さんの中には、「本当はやめた方がいいと思っている」という方も多いと思います。ですが、「送迎しなければ学校に行かなくなるかもしれない」という不安があり、なかなかやめられないこともあります。
実際に、Go Todayに相談に来られたご家庭で、約1年近く送迎を続けていたケースがありました。最初は「今回だけ」というつもりで送迎を始めたそうです。
ですが、だんだんと頻度が増えていき、 親が先に車で待っている状況になり、子どもがギリギリに家を出たり、親が子どもの時間に合わせて動くという状態になっていました。
「おかしいな」と思いながらも、「送迎をやめたら学校に行かなくなるかもしれない」という不安から、やめることができなかったそうです。しかし次第に、「送迎しても車から降りない」「送迎できない日は学校を休む」という状況になり、「このままいつまで続くのだろう」と悩み、Go Todayに相談に来られました。
このような場合、Go Todayでは、まずできる限り自然な形で親が送迎できない状況に少しずつシフトしていきます。そして、「学校に行くかどうかは本人の問題」と考え、親は手出し口出しをしないようにします。
ここは親御さんにとって、とても忍耐が必要なところです。送迎すれば学校に行けるかもしれない。でも送迎をやめれば、行くかどうかわからない。そんな日々が続くからです。
ですが、親御さんがやるべきことを続けていくうちに、そのお子さんは友達と連絡を取り、「一緒に学校に行こう」と約束して登校するようになりました。
本来、子どもには自分でできることを自分でやる力があります。楽をしたいという気持ちというより、慣れてしまうのです。ですから、学校は基本的に自力で行くものという前提を大切にしましょう。どうしても必要なときだけ、親が送れる範囲で送迎する。そのようなバランスを意識することが大切です。
2.子どもの話にアドバイスで返す
お子さんが不登校になりそうな時、親御さんは「このまま不登校になってしまうのではないか」と不安になりますよね。ですから、子どもの様子が気になり、つい干渉したくなるのはとても自然なことです。
子どもが学校のことや友達のことを話してきたとき、親としては「こうした方がいいんじゃない?」「それならこうしてみたら?」とアドバイスをして、何とか解決しようとすることがあります。
アドバイスをすること自体が悪いわけではありません。
ただ、気をつけたいことは
⚫︎子どもの話を聞くことより、アドバイスが主体になってしまうこと
⚫︎ 求められていないアドバイスをしてしまうこと
です。
このような場合、子どもは「話を聞いてもらえなかった」と感じてしまうことがあります。子どもが言う「話を聞いてもらえなかった」というのは、話している時間が短かったという意味ではないことが多いです。
親が何も言わずに話を受け止めてくれたかどうか、という意味です。そのため、「そんなこと分かってるよ」「別に聞いてない」「お母さんは分かってくれない」と反発されてしまうこともあります。
親は「問題を解決しよう」として話を聞くことが多いのですが、子どもは「気持ちをわかってほしい」と思って話していることが多いのです。

特に不登校の初期では、子ども自身も自分の気持ちをうまく整理できていないことがよくあります。
そのため、まず大切なのは
⚫︎ 「うん」
⚫︎ 「そうなんだ」
⚫︎ 「へえ」
と、最後まで話を聞くことです。
アドバイスをするよりも、話をしているうちに自分で整理されることが多く、整理されない状態でまた学校に行こうとするとモヤモヤがまた増えてしまうこともあります。
アドバイスは、子どもから求められたときだけでも十分です。また、親がいつもアドバイスをしてしまうと、だんだんと自分で考える力が育まれず、親に依存してしまうこともありますので注意が必要です。
子どもが自分で考え、答えを見つけていくためにも、まずは話を受け止めることを意識してみましょう。
3.起きるまで何度もしつこく起こす
不登校になると、初めの頃は子どもの起きる時間がだんだん遅くなってくることがよくあります。小学生の低学年〜中学年くらいまでは、学校に行かなくても朝早く起きてくることもありますが、次第に起きる時間が遅くなっていくケースが多く見られます。
その背景には、
⚫︎学校の時間に起きてもやることがない
⚫︎親から学校のことを言われたくない
⚫︎学校のことを考えたくない
といった気持ちがあります。また、兄弟がいる場合は、「兄弟は学校に行くのに、自分は休んでいる」という状況を避けるため、顔を合わせないようにしようとする子もいます。
親としては、「学校に行けるのが一番いいけれど、せめて規則正しい生活はしてほしい」と思いますよね。ですが、子どもは本来、起きようと思えばどんな時間でも起きることができます。
それでも起きてこないのは、「学校に行きたくない」「学校のことを考えたくない」という気持ちが根底にあることが多いのです。
そこで親は、
⚫︎何度も声をかける
⚫︎窓を開ける
⚫︎電気をつける
⚫︎掃除機をかける
など、何とか起こそうとすることがあります。本当に寝坊してしまった場合もあるので、1〜2回の声かけは必要ですが、何も起こしたり、無理に登校させようとすると、ますます起きにくくなります。
また、朝に何度も起こされたり、無理に連れて行こうとすると、子どもは「親は自分の気持ちを分かってくれない」と感じ、親への反発心が強くなってしまいます。規則正しい生活ができれば理想ですが、学校に行きたくない状態の時は、起こそうとすればするほど子どもは反発し、余計に起きなくなることもあります。
一方で、親が少し距離を取ることで、子どもが自分で考えるようになることもあります。

以前、支援したご家庭でこのようなお子さんがいました。学校に行かなくなってから、朝は何度声をかけても反応がなく、「うるさい!」と言われてしまい、お昼頃まで寝ていることもあったそうです。
親御さんは心配になり病院を受診したところ、起立性調節障害と診断されました。最初は「起立性だから朝起きられない」と思っていたそうですが、休日は朝早く起きたり、友達と遊ぶ日は普通に起きる様子を見て、「本当に起きられないのだろうか」と疑問を感じ、Go Todayに相談に来られました。
Go Todayでは、朝の声かけは1回か2回までにして、それ以上は本人に任せるようにしました。
このご家庭では、
⚫︎お母さんはいつも通り仕事に行く
⚫︎朝ごはんは子どもの起床時間ではなく学校の時間に合わせて出す
⚫︎30分ほどして食べ始めなければ片付ける
という形にしました。すると、親が過度に登校を促さなくなったこともあり、子どもは次第に学校に間に合う時間に起きてくるようになりました。それまで朝食も食べていませんでしたが、1回声をかけると起きてくるようになったそうです。
朝起きられないのは、「学校に行きたくない」「行けない」という気持ちが影響していることも多くあります。逆に言えば、学校に行こうという気持ちが出てくれば、子どもは自分で起きられるようになることもあります。
朝から余計な喧嘩をしないためにも、声かけは最低限にとどめることを意識してみてください。
4.無理やりスマホやゲームを取り上げる
不登校の初期対応に限らず、ゲーム・スマホ・YouTube・SNSの扱いは、多くの親御さんが悩まれることです。
一般的には、
⚫︎ 学校に行かないならゲームは禁止
⚫︎ 学校の時間はスマホを触らせない
といった対応が良いと言われることもありますが、親子でルールを決めて取り組めるのであれば、それに越したことはありません。
ですが、実際にはそのルールを守れず、親子で衝突してしまうケースも多いのが現実です。
私たちが支援してきたご家庭でも、
⚫︎ スマホを取り上げようとして親子で大きなトラブルになった
⚫︎ ゲームを巡って激しい口論になった
⚫︎ 警察沙汰にまで発展してしまった
というケースも少なくありません。
そのため、無理やりスマホやゲームを管理することは、あまりおすすめしていません。(スマホやゲームを制限すること自体が悪いわけではありません、お子さんの状況によってすべき対応が変わるということです)
大切なのは、「伝え方」「タイミング」「お子さんの状態を見ること」です。Go Todayでは、スマホやゲームの使い方についても、親御さんと相談しながら進めていきます。電子機器をどう管理するかだけではなく、子どもにどう伝えるかということも含めて一緒に考えていきます。

また、不登校のお子さんの場合、「学校に行かない時間」があるためにゲームやスマホにのめり込んでしまうことも少なくありません。そのため、生活が整い学校に戻っていく過程の中で、自然とゲームの時間が減っていくというケースも多くあります。
実際にこのようなお子さんがいました。
そのお子さんは、約2年間不登校で、昼夜逆転の生活を送りながらパソコンでゲームをしていました。
不登校になり始めた頃、親御さんがパソコンに制限をかけたところ、子どもが暴れてしまい、部屋の物を投げ、壁に穴を開けるといった状況になってしまったそうです。
それ以来、親御さんはゲームのことを子どもに言えなくなっていました。
Go Todayに依頼をされてから行なったことはまず
⚫︎制限は最小限にする
⚫︎昼夜逆転だけはしない約束をする
という形にして、まず生活を整え、学校に戻ることを優先しました。学校に復帰した後も、そのお子さんは帰宅後にパソコンでゲームをする生活でしたが、高校受験の時期になると、夏休みに「そろそろゲームをやめよう」と自分で考え、パソコンとゲーム機をタンスにしまったそうです。
その後、全日制の高校に合格し、現在も楽しく高校生活を送りながら休まず通っています。このようなケースは、決して珍しいものではありません。不登校の初期対応では、
⚫︎スマホやゲームを無理に取り上げない
⚫︎管理はしつつも柔軟に考える
⚫︎ 子どもの状態に合わせて制限の度合いを変える
ことが大切です。
もし親子関係が悪化してしまうようであれば、無理に制限しなくても構いません。
まずは、親子関係と生活を整えることを優先することが大切です。
5.学校に行かない理由を問い詰める
不登校になり始めると、親御さんはまず「どうして学校を休んだの?」と理由を聞きますよね。学校を休んでも理由を聞かない親御さんは、ほとんどいません。原因がわかれば解決してあげられるのではないか、と思うからです。
実際に、お子さんが学校に行かない理由を素直に話してくれて、その問題を解決したいと思っている場合は、原因を解決することで登校につながるケースもあります。
そのため、理由を聞くこと自体が悪いわけではありません。
ですが、不登校のお子さんの中には、
⚫︎ 理由をはっきり言わない
⚫︎言うことが日によって変わる
⚫︎ 解決したと思ったらまた違う理由を話す
というケースも少なくありません。
中には、「理由を聞かれたから、何か言わないといけない」と思い、その場で思いついたことや、ちょっとした嫌な出来事を「学校に行けない理由」として話してしまうこともあります。
不登校には、
⚫︎ 明確な理由があり、その問題を解決すれば登校につながるケース
⚫︎ 本人も理由がよくわからないケース
の両方があります。

実際に文部科学省の統計でも、不登校の理由として最も多く挙げられているのは「無気力」です。つまり、「本人もなぜ行けないのか分からない」という状態です。
私たちもこれまで多くのお子さんを支援してきましたが、「学校には行きたい。でも、なぜか行けない」というお子さんはとても多くいます。特に年齢が低いお子さんほど、自分の気持ちをうまく言葉にすることが難しいということもあります。
また、不登校の理由には
⚫︎人に説明するための理由
⚫︎ 根本的な理由(本人もわからないことが多い)
の2つがあります。例えば、誰かに遊びに誘われて断りたい時、「あなたと遊びたくないから」とはなかなか言えませんよね。その代わりに、「仕事がある」「予定がある」など、別の理由を伝えることがありませんか。
それと同じように、子どもも「理由を聞かれたから答えているだけ」という場合もあるのです。そしてもう一つ大事なのは、子どもの言葉をそのまま鵜呑みにしないことです。
以前、私たちが支援したお子さんで、「友達がいないから学校に行けない」とお母さんに話していたお子さんがいました。そこで学校の先生に様子を聞いてみると、 休み時間には友達と遊んでいたり、 一人でいる様子はあまりないということでした。
本人の希望もあり、学年が変わるタイミングで仲の良いお子さん数名と同じクラスにしてもらいました。新学期は数日通うことができましたが、1ヶ月ほどでまた不登校になってしまいました。その後、私たちが直接お子さんと話をしたところ、わかったことがあります。
そのお子さんにとっての「友達」とは、お母さんのような存在だったのです。
つまり、
⚫︎ 自分の話を何でも聞いてくれる
⚫︎ 言葉にしなくても察してくれる
⚫︎ 自分の気持ちを優先してくれる
そういう存在を「友達」と考えていました。ですが、小学生でそのように振る舞える子は多くありません。そのため、そのお子さんには「学校では、自分が人にどうしてもらうかだけでなく、自分が人にどう関わるかも大事なんだよ」ということを伝えました。
また、子どもの中には、友達=親友というイメージを持っている子も少なくありません。いわゆる「心の友」のような存在です。ですが、実際の学校生活では、人間関係はもっと複雑です。
友達関係も、 合わないことや気まずくなること、距離が近くなったり遠くなったりするようなことを経験しながら、少しずつ折り合いをつけていくものです。
話を戻しますが、理由を問い詰めて聞き出したとしても、それが不登校の解決につながる場合もあれば、つながらない場合もあります。そして大事なことは、理由が分からなくても、不登校は解決できるということです。
不登校初期対応で悪化させずに確実に改善していくための条件
不登校の初期対応で悪化させずに確実に改善していくための条件は下記になります。
⚫︎親に不安や迷いがあるなら無理に対応を変えない
⚫︎対応はいきなり変えずに、少しづつ変えていく
⚫︎テクニックだけにとらわれずに根本を見直すことも必要
不登校の初期対応は親御さんは手探りで対応されることが多く、迷いや不安があると思いますが、まずはできることから対応していくようにしてみてください。
不登校対応は、学年や性別によってお子さんの考え方や性格もバラバラで、今日まで生活してきた環境も違うので、上記の条件をできる限り意識して対応していくようにしてみてください。
不登校の初期対応の2つの方向性
不登校の初期対応の目的は「子どもの状態を悪化させず、次に進む方向性(目的地)を決めること」でもあります。
不登校について調べると、「カウンセラー」「学校」「支援機関」「ネットの情報」「医療機関」などによって、様々な意見や対処法が出てきます。
しかし実は、不登校の対応は目指す目的地によって、対応が大きく変わります。
同じ「不登校対応」と言っても目的地が違えば、やることも180度変わるので不登校の初期対応ではまず最初に「どこを目指すのか」という方向性を確認することがとても重要になります。
不登校の方向性は大きく2つある
方向性① 遅刻早退なく継続して教室に通う
(GoTodayが目指している方向性)
⚫︎できるだけ早い学校復帰を目指す
⚫︎子どもの自立心や社会性を育てる
⚫︎継続して教室に通うことを重視する
⚫︎高校の進路として全日制高校を目指す
方向性② それ以外の進路を考える
例えば
⚫︎学校に通うことにこだわらない
⚫︎見守りましょうという対応が中心
⚫︎子どもが動き出すまで待つ
⚫︎フリースクール、別室登校など別の進路を考える
といった方向です。
多くの親御さんは「目的地②」から「目的地①」と段階を踏んで進んでいくイメージを持っているかと思います。
例えば、「まずは休ませる」→「そのうち元気になったら学校に戻る」という流れです。
ですが実際には、この①と②は方向性が全く違うため、対応も大きく変わります。
②の方向で対応を続けていると、「不登校期間が長くなる」「年齢が上がる」「社会との距離が広がる」などの理由から、①に戻ることが非常に難しくなることもあります。
GoTodayは再登校だけを目標にするのではなく、継続して学校に通える状態を作っていくことが、本当の意味での不登校解決と考えています。不登校の初期対応では、「どう声をかけるか」「どう接するか」といったテクニックに目が向きがちですが、どこを目指すのかという方向性を決めることもとても大事なことです。
方向性が決まれば、対応も自然と決まっていくのですが、逆に方向性が曖昧なままだと、日によって対応が変わったり、親が迷って子どもも混乱してしまいます。不登校の初期対応ではまず目的地を明確にすることもとても大切です。
不登校初期の子どもの特徴
不登校の初期には、子どもの年齢によって現れ方が少し変わります。特に小学生と中学生では、子どもの状況や心理状態が異なるため、初期対応のポイントも変わってきます。
それぞれの特徴を知っておくことで、不登校の初期段階でも少し冷静に状況を見て対応できるようになります。もちろん、ここで紹介する内容がすべてのケースに当てはまるわけではありませんが、不登校の初期によく見られる傾向として、参考にしていただければと思います。
小学生
小学生の不登校は、完全に学校に行けなくなる前に、いくつかの特徴的なサインが見られることが多いです。
例えば
⚫︎学校には行けないが習い事や学童には行ける
⚫︎親が付き添えば学校に入れる
⚫︎学校に入ってしまえば普通に過ごしている
⚫︎赤ちゃん返りのように甘えが強くなる
といった状態です。
親御さんとしては「行けば大丈夫なのでは」「何とか連れて行きたい」と思われることも多いと思います。
そのため「無理に登校させようとする」「逆に気を使いすぎたり交換条件出して登校させようとする」といった対応になり、家庭の雰囲気が不安定になってしまうこともあります。
不登校の初期段階では、親も不安定になり、子どもも不安定になります。その結果、家庭内がピリピリした空気になることも少なくありません。
そして子どもは「暴言を吐く」「物に当たる」「急に荒れる」など、普段では考えられないような行動を取ることもあります。しかし、これは不登校の初期に比較的よく見られる状態で、決して珍しいことではありません。
中学生
中学生の不登校は、小学生と違い、「明日から学校に行かない」と突然学校に行かなくなるケースも少なくありません。中学生になると、周りの目を強く意識するようになるため、「友達に会いたくない」「学校の人に会いたくない」という気持ちから、家にこもる傾向が強くなります。
また、不登校の初期には
⚫︎スマホ依存
⚫︎昼夜逆転
⚫︎朝起きられない
⚫︎体調不良を訴える
といった状態になることもあります。
さらに家庭内では「「死んでやる」と言う」「物を壊す」「部屋にこもる」「ずっと寝続ける」など、通常では考えられないような行動が出ることもあります。
親御さんとしては非常に驚かれると思いますが、これも不登校では典型的なパターンの一つです。
小学生も中学生も改善は可能
小学生と中学生では、不登校の現れ方や対応のポイントは多少違いますが、初期対応をしっかり行えば、どちらも改善していくことは十分可能です。
実際にGoTodayでは、これまで「小学生」「中学生」どちらのお子さんも、数多く学校復帰へ導いてきました。特に不登校の初期段階では、親御さんも非常に不安になると思います。ですが、焦って対応することで、かえって状況が悪化してしまうこともあります。
まずは落ち着いて、不登校の状態を正しく理解することが大切です。今は信じられないかもしれませんが、このような状態から学校に戻っていくお子さんはたくさんいます。どうか安心してください。
GoTodayでは、お子様の状況に合わせた考え方・対策を行なっていますので参考になさってください。
不登校の初期対応でどうしても不安になったら何もしないことが堅実

不登校になり始めた時や、不登校になりかけている時、親御さんは「これ以上悪化させてはいけない」と思い、早めに手を打とうとされます。
不登校の初期段階では、親御さん自身も不安定になりやすいですが、それ以上に子どもも不安定な状態になっています。そのような時に、親が不安や焦りのまま「どうすればいいのかわからない」「とにかく何かしなければ」という焦りや不安な状態で慌てて行動してしまうと、かえって状況を悪化させてしまうことがあります。
子どもは、親からされたことを長く覚えていることがあります。そしてそれが、時間が経ってから「恨みや不満」「親への不信感」となって表れることも少なくありません。
過去の支援事例で、このようなケースがありました。
あるお子さんが不登校になり、親御さんは早めに対応しようと考え、心療内科へ連れて行きました。そこで発達障害の診断を受け、障害者手帳が発行されました。
親御さんは「普通学級に通うのは難しいのではないか」と判断し、支援学級に通うことを勧めましたが、支援学級に通い始めてしばらくすると、今度はその支援学級にも行けなくなってしまいました。その後、GoTodayに支援の依頼があり、私たちが本人のところへ話を聞きに行ったときには、すでに1年以上、親御さんと口をきいていない状態になっていました。
理由を聞くと、「親に障害者扱いをされた」と感じたことがきっかけでした。本人は、「自分は必要ない存在なんだ」と思い込んでしまっていたのです。親御さんとしては、子どものために早く手を打とうとした行動でした。
しかし結果として、それが親子関係を大きく悪化させてしまったのです。お子さんが本当に求めていたのは、診断ではなく、「自分の話を聞いてほしい」ということでした。ちなみに、そのお子さんは当時中学生でしたが、現在は大学生になり、毎日継続して通っています。
不登校の初期対応はベストな対応ができなくても良い
「不登校の初期対応はとても大事」とよく言われます。これは確かにその通りで、虫歯でも風邪でも、あるいは大きな病気でも、早く気づき、早く対応できた方が良いというのは間違いありません。
ですが、ここで多くの親御さんが「対応を間違えてはいけない」と焦ってしまいまい、「ある日は厳しく接し」「ある日は優しく接し」「その日その日で対応が変わる」というように、親の関わり方に一貫性がなくなってしまうことがあります。
実は、不登校の初期対応で大切なのはベストな対応をすることではありません。大切なのは、状況を悪化させない対応を選ぶことです。
不登校になると、「子どもに何をしてあげればいいのか」と考えがちですが、親御さんがまずするべきことはまずは落ち着いて、情報を集めていくことが大切です。
例えば、次のようなことです。
● 不登校を乗り越えた事例を知る
自分のお子さんと「性別」「年齢」「不登校の状況」が近いケースの復学事例を知ることで、今後の見通しが見えてきます。
● 同じ経験をした親御さんの話を聞く
できれば、「現在不登校中の親御さんだけではなく」「不登校を乗り越えた親御さん」の話を聞くことが大切です。知り合いや経験談、ブログなどから実際の体験を知ることも参考になります。
● 専門家の考え方を知る
不登校には様々な考え方や対応があります。そのため、どのような考え方で支援をしているのかを知ることも重要です。
子どもの人生に関わる大きな問題を、親が動揺した状態のまま急いで決断してしまうと、かえってリスクが大きくなることもあります。ですから、親も子どもも少し落ち着いた状態になってから今後の方向性を考えていっても決して遅くはありません。
不登校の初期対応では、「完璧な対応をすること」よりも「悪化させないこと」を大切にしていきましょう。
なお、Gotodayは20年以上ものあいだ不登校解決、復学支援を徹底的に取り組み、ご家庭ごとに合った解決策を考えながらお子さまの自立を育みながら学校復帰を目指しています。
- この対応で合っているのか不安
- 子どもの状態を悪化させたくない
- できるだけ早く学校復帰につなげたい
- 親子関係をこれ以上こじらせたくない
など、お悩みの方は復学支援GoTodayにご相談ください。

不登校の初期対応でよくいただくご相談
子どもが「明日は学校に行く」とは言うのですが、朝になると布団から出てきません。前夜には学校の持ち物を確認して準備までしているのですが、朝になると行けません。親も期待してしまう分、学校に行けないと落ち込んでしまいます。どのように対応したら良いでしょうか?
お子さんが学校を休み始めた頃は、親御さんとしても「1日、2日休めばまた行き出すだろう」と思われることが多いと思います。また、お子さん自身も「明日は行くから、今日は休ませて」と言うことがあります。不登校の初期には、このようなやり取りは起こりやすいです。
このとき大切なのは、たとえ「明日は行く」と言っていたのに翌朝行けなかったとしても、問い詰めたり、責めたりしないことです。
親としては、「昨日、行くって言ったよね?」と言いたくなりますよね。ですが、本人も考えていないようで一番よく分かっているはずです。そのうえで行けないのであって、そこで親が問い詰めても、反発を招くだけになりやすいです。
お子さんなりに考えているのでしょう。親としては「明日は行く」という言葉を、そのまま重く受け止めすぎないことも大切です。「明日は行くと言っているんだな」「言っていることは分かったよ」そのくらいの受け止め方で、淡々と対応する方がよいです。
期待しすぎたり、約束のように受け取ったりすると、行けなかったときに親子ともにつらくなってしまいます。初期対応では、子どもの言葉を真正面から受け止めすぎずに聞くことが大切です。
不登校の初期対応で大切なポイントまとめ
《不登校の初期対応でやってはいけないNG対応5項目》
1. 親が送迎する
- 送迎そのものが悪いわけではない
- ただし、送迎が当たり前になると親子関係が崩れやすい
- 「学校に行くかどうか」が子どもの問題ではなく、親の問題になってしまいやすい
- 送迎を続けることで、子どもが自力で登校する力を使わなくなることがある
2. 子どもの話にアドバイスや正論で返す
- 親は解決したくて話を聞く
- でも子どもは「わかってほしい」と思って話していることが多い
- アドバイスが多いと「話を聞いてもらえなかった」と感じやすい
- まずは「うん」「そうなんだ」と受け止めることが大切
3. 起きるまで何度もしつこく起こす
- 朝起きられない背景には「学校に行きたくない」「考えたくない」という気持ちがあることが多い
- 何度も起こすと、子どもの反発心が強くなりやすい
- 声かけは1〜2回にとどめ、それ以上は本人に任せる方が改善につながることもある
4. 無理やりスマホやゲームを取り上げる
- 制限すること自体が悪いわけではない
- ただし、無理やり取り上げると親子関係が悪化しやすい
- 子どもの状態によって、制限の度合いや伝え方を変える必要がある
- まずは生活全体を整えることを優先した方がうまくいく場合も多い
5. 学校に行かない理由を問い詰める
- 理由を聞くこと自体が悪いわけではない
- ただし、不登校の子どもは理由をうまく言えなかったり、その日によって話が変わることもある
- 「聞かれたから答えているだけ」の場合もある
- 理由が分からなくても、不登校は改善していくことができる
《不登校の初期対応で悪化させないための条件》
初期対応で大切なのは、次の3つです。
- 親に不安や迷いがあるなら、無理に大きく対応を変えない
- 対応はいきなり変えず、少しずつ変えていく
- テクニックだけでなく、根本的な親子関係や関わり方も見直す
《不登校の初期対応の目的》
不登校の初期対応の目的は、「子どもの状態を悪化させず、今後どこを目指すのか方向性を決めること」です。不登校対応は、どこを目指すかによってやることが大きく変わります。
大きく分けると方向性は2つです
① 継続して教室に通える状態を目指す
- 早めの学校復帰を目指す
- 自立心や社会性を育てる
- 継続登校を重視する
- 全日制高校進学も視野に入れる
② それ以外の進路や関わり方を考える
- 学校復帰にこだわらない
- 動き出すまで待つ
- フリースクールや別室登校を考える
方向性が曖昧だと、親の対応も日によって変わり、子どもも混乱しやすくなります。そのため、初期の段階で目的地をはっきりさせることが大切です。
《不登校初期の子どもの特徴》
小学生に多い特徴
- 親が付き添えば学校に行ける
- 学校に入ってしまえば普通に過ごせる
- 学校は無理でも習い事や学童には行ける
- 甘えが強くなる
- 家庭内で荒れたり不安定になることがある
中学生に多い特徴
- 突然、明日から学校に行かなくなることがある
- 友達や学校の人に会いたくなくなる
- スマホ依存、昼夜逆転、朝起きられない、体調不良が出やすい
- 部屋にこもる、暴言、物を壊すなどが出ることもある
ですが、小学生でも中学生でも、初期対応をしっかり行えば改善は十分可能です。
《初期対応で迷ったときに大切な考え方》
不登校になり始めた時、親御さんは焦って早く何かしなければ、このまま悪化させたくない、対応を間違えてはいけないと思われるはずです。
ですが、焦った状態で動くと、親子関係が悪化する子どもの反発が強くなる後から大きくこじれることになることもあります。だからこそ、不登校の初期対応では
- ベストな対応を目指しすぎない
- 悪化させないことを優先する
- 親も落ち着いて情報を集める
- 経験者や専門家の考え方を知る
ことが大切です。
この視点を持つことが、不登校の改善につながっていきます。


