- 夏休み後もスムーズに学校に通うための親の対応方法を知りたい
- 短期的な対策だけでなく、夏休み明けも継続して登校できる方法を知りたい
夏休みや夏休み明けに子どもが学校に行きたくないと言い出すことは、多くの親にとって心配の種ですよね。
夏休み明けの不登校を未然に防ぐためには、夏休み中の過ごし方が鍵となります。
本記事では、夏休み明けに不登校になりやすい理由と、親としてどのように対応すれば良いかについて、具体的なアドバイスをお伝えします。
Go Todayの経験を基に書いていますので、ぜひ参考にしてください。
本記事でお伝えしている内容は基本的な考え方・対応になります。ご家庭それぞれに合った対応がありますので全てのご家庭に当てはまるわけではありません。
夏休み明けに不登校になる主な原因
夏休み明けに不登校になる主な原因としては、以下のような要因が考えられます。
- 自立心や協調性の不足 – 子どもが自立心が育まれていない場合、学校の規則や先生、クラスメイトとの人間関係で適応するのが難しくなります。
- こだわりの強さとストレス – 不登校児は「特有の性格傾向」「こだわり」が強いことが多く、学校の環境に対する適応が難しいと感じます。
- 家庭環境の影響 – 家庭での過度な甘えや過保護が、学校生活に対するストレス耐性を低下させる原因となります。
夏休み期間中、「性格傾向」や「こだわり」が一層強くなり、新学期が始まると、これらの「こだわり」が通らない学校環境にストレスを感じ、耐えられなくなります。
また、家庭内で余計な干渉やストレスがかかる場合でも、「こだわり」や「不登校になりやすい性格傾向」が強くなり、不登校の原因となります。
例えば、夏休み中に家庭内で困り事がなく自由に過ごしていると、新学期が始まると規則に従い、他人と協力しなければならない状況に戻るため、このギャップが大きなストレスとなり、不登校に繋がります。
具体的な影響例
夏休み後は、子どもが学校に行きたくなくなることが多いです。
例えば以下のような影響が見られます。
- 宿題が終わらない
- 規則正しい生活ができていない
- 外出せずYouTubeやゲーム漬けの日々
など
これらの状況は、家庭でストレスが無い(もしくは過度な親の干渉やストレスがかかる)環境にいることで、子どもの「こだわり」や「性格傾向」が強くなり、現実的な状況を理解し、自分の行動や考え方が現実に適しているかどうかを見極める力が欠如することから来ています。
また、親が子どもに寄り添いすぎたり、年齢相応の対応ができていない場合などでも親の対応によってさらに悪化することがあり、「赤ちゃん返り」することもあります。
親が子どもに働きかけてこれらの問題(宿題をさせる・規則正しい生活させるなど)を改善しようとすることは重要ですが、一時的な対策にすぎない場合もあります。
長期的な視点で見れば、学校に行きたくなるきっかけを親の働きかけでなくすこともできますが、より大事なことは子どもの自立心や協調性を養うことが必要です。
まとめると夏休み明けに不登校になる主な原因は、外的なプレッシャーではなく、本人の自立心・協調性・社会性の不足です。
夏休み期間中も適度なストレスがかかることが重要で、家庭でも学校のように適度なルールや協調性を意識することで、夏休み明けも子どもが学校に適応できるようになります。
親が子どもに働きかけてこれらの問題を改善しようとすることは重要ですが、一時的な対策にすぎない場合もあります。長期的な視点で見れば、子どもの自立心や協調性を養うことが必要です。
夏休み中の親の対応方法
ここでは、親が「するべきこと」と「するべきではないこと」を詳しく説明します。
夏休み中に適度なストレスを与え、学校生活に近い環境を作ることが重要です。
具体的には以下のような方法があります。
●一定の価値基準と生活の形を作る
- 毎日のスケジュールを守る
不登校になりやすい子どもの性格傾向として、変化に対する抵抗があります。「うまくいかなかったらどうしよう」と先々を考え、今までのパターンに執着します。
「こだわり」を制御する人が居なくなるとエスカレートしてしまうので、夏休み中も規則正しい生活リズムを維持し、毎日のスケジュールを守ることが重要です。
具体的には決まった時間に声かけを行い、決まった時間に食事を作るなど、生活のリズムを保つことで子どもは規則正しい生活を維持できます。
※規則正しい生活を維持すると言っても、子どもの年齢や状況によっては、親の声かけだけでは簡単に行かないケースが多いと思いますので、無理にさせようとせずに臨機応変に対応することが必要です。
- 無理やりさせない
子どもに無理やり何かをさせるのではなく、親は子どもが規則正しい生活ができるような環境を整えることが重要です。
●柔軟に対応していく
- 基本的なルールと生活リズムを整える
まずは家庭の基本的なルールや生活リズムを整えます。
その後、子どもの状況に合わせて必要に応じて調整していくことも必要です。
無理やり強制するのではなく、子どもに任せて進めることも大切で、失敗を通じて本人に気づかせることも重要です。
- 親の言動を見直す
不登校期間が長期になっていたり、中学生ぐらいになってくると、親がルールを決めても素直に応じないことがあります。
そのような場合は、まず「親が変わる」という考え方で、親の言動を見直すことに重きを置いて対応すると良いでしょう。
次の項の親が「するべきでないこと」を参考にしてみてください。
●子どもの問題に親が過干渉・過保護になること
- 自立を促す
子ども自身が解決すべき問題(宿題、風呂、食事など)は、親が手や口を出さずに見守ることで、子どもが自立する力を養います。
親は適度な距離を保ち、過度に干渉しないように注意します。
- 非常識な言動への対応
親は子どもに対して好き勝手にさせるのではなく、非常識な言動については注意し、家庭内でのルールに沿った対応を心がけることが必要です。
●子どもを上位にすること
- 家庭全体のペースを保つ
家庭内で子どもを常に最優先にし、子どもの生活ペースに親が合わせすぎると、子どもの協調性が育ちません。
例えば、子どもが好きな時間にご飯を作って出すことや、頻繁に子どもが好きな料理を作ることは避けるべきです。
食事の時間やメニューは、家庭全体のスケジュールや栄養バランスを考えて決めましょう。
●子どもができることも親がやってしまうこと
- 自立心と責任感を育てる
子どもができることを親がやってしまうことで、自立心や責任感は育ちません。
学校に持っていく持ち物や宿題の管理など、本来は子どもがやるべきことに親が干渉しないようにしましょう。
時間がかかるかもしれませんが、子どもが自分でできるようになるまで見守りましょう。
●「無理しなくていいんだよ」と寄り添うこと
- 一貫したメッセージを伝える
子どもが頑張ろうとしている時に、「無理しなくていい」というメッセージを送ると混乱を招くことがあります。
不登校になりやすい子どもは加減が苦手で、「無理しなくていい」と言われると本当に何もしなくなります。
逆に「こうしなければいけない」とプレッシャーを与えてしまうと自分のキャパシティーを超えて動き始めると止まらないことがあります。
夏休み期間中は、周囲の大人(特に両親や祖父母・学校の先生)が一貫した方向性を示すことが重要です。
夏休み明けに不登校になるケースは子どもが頑張ろうとしているときに反対のメッセージを言う大人がいる時です。
- 適度な強制力が必要
子どもの「学校に行きたくない」という気持ちに寄り添いすぎると問題です。
適度な強制力を持って子どもを導くことが、長期的には子どもの成長につながります。
夏休み中の子どもの過ごし方
ここでは、子どもが「するべきこと」と「するべきではないこと」を詳しく説明します。
子どもが夏休みを有意義に過ごすためには、自主的な計画が重要です。
夏休み明けの不登校を防ぐためには、親が無理に指示するのではなく、子ども自身が主体的に行動することが鍵です。
多くの親や先生、カウンセラーは、「学校に行けない理由」を先回りして考えます。
例えば、「宿題が終わらない」「規則正しい生活ができていない」「外出せずYouTubeやゲームばかりしている」などです。そして、それらを先回りして回避するように働きかけます。
しかし、これでは根本的な解決にはなりません。
重要なのは、子どもが自主的に過ごすことで、親が無理にさせるものでも、親に言われてやるものでもありません。
子どもが自己管理をし、現実を理解し、自分の行動や考え方が現実に適しているかを見極める力があれば、不登校にはなりません。
子どもが親に「どのように改善したら良いか」とアドバイスを求めたときは、適度なアドバイスを伝えるだけで十分です。
親や教師が無理やり何かをさせようとすることは避けるべきです。
強制的な指示は逆効果になり、子どもが反発することで状態が悪化する可能性があります。
例えば、「宿題を早く終わらせなさい」「もっと外に出て運動しなさい」といった命令は、子どもにプレッシャーを与え、自分のペースを見失わせてしまいます。
子どもが自主的に過ごすことを見守ることが重要です。
家庭内の基本的なルールは守る必要がありますが、常識から外れた行動については注意を促しつつ、子どもが自主的に考え、協調性を身につけるように対応しましょう。
不登校の根本的な解決方法(不登校児に関わる大切な視点)
不登校の根本的な解決には、親や教師が子どもの状況を理解し、子どもの自立心や社会性を育むことが重要です。
多くの不登校の子どもたちは、自分の気持ちや状況を理解できず、なぜ学校に行けないのかを自分でも分かっていないことが多いです。
そのため、子どもの気持ちに寄り添うことは決して簡単ではありません。
親や教師が適切にサポートするためには、子どもが何を感じ、何に困っているのかを理解することが不可欠です。
例えば、子どもが「学校に行きたくない。自分のペースでできる環境がいい」と言うことがあります。
しかし、そのような環境を提供してもうまくいかないことが多いです。
「転校したら学校に行ける」と言った子どもが、転校して数日後に再び不登校になるケースもよくあります。
これは、子どもが本当に必要としているものや困っていることを自分で言葉にできないためです。
砂漠でどちらに進むべきか迷っている子どもに「どちらに進みたいの?」と聞いても答えられないのと同じです。
子どもを変えようとしても本当の解決にはならないのです。
「親が変われば、子どもも変わる」という視点で子育てをすることが重要です。
親が変わることで、子どもの自立心と社会性を育むことができ、不登校の長期的な解決につながります。
Go Todayの復学支援
もし、親御さんご自身で対応が難しいと感じた場合は、「GoToday」にご相談ください。
GoTodayは「親が変われば、子は変わる」という考えを基本に指導を行っています。
夏休み中も夏休み前と同じように相談を行っていますので、適切な対応方法や子どもへの対応を迷わずに行うことができます。
不登校のお悩みごとに考え方やGoTodayの方針を詳しく解説しています。
GoTodayの復学支援の詳細についてはこちらをお読みください。
夏休みを有意義に過ごし、新学期を迎えましょう。
まとめ
- 自立心や協調性の不足 – 子どもが自立心が育まれていない場合、学校の規則や先生、クラスメイトとの人間関係で適応するのが難しくなります。
- こだわりの強さとストレス – 不登校児は「特有の性格傾向」「こだわり」が強いことが多く、学校の環境に対する適応が難しいと感じます。
- 家庭環境の影響 – 家庭での過度な甘えや過保護が、学校生活に対するストレス耐性を低下させる原因となります。
- 宿題が終わらない・規則正しい生活ができていない・外出せずYouTubeやゲーム漬けの日々などがきっかけで夏休み後は、子どもが学校に行きたくなくなることが多いです。
- これらの状況は、家庭でストレスが無い(もしくは過度な親の干渉やストレスがかかる)環境にいることで、子どもの「こだわり」や「性格傾向」が強くなり、現実的な状況を理解し、自分の行動や考え方が現実に適しているかどうかを見極める力が欠如することから来ています。
- 親が子どもに寄り添いすぎたり、年齢相応の対応ができていない場合などでも親の対応によってさらに悪化することがあり、「赤ちゃん返り」することもあります。
- 親が子どもに働きかけてこれらの問題(宿題が終わらない・規則正しい生活ができていない・外出せずYouTubeやゲーム漬けの日々)を改善しようとすることは重要ですが、一時的な対策にすぎない場合もあります。長期的な視点で見れば、子どもの自立心や協調性を養うことが必要です。
親が「するべきこと」と「するべきではないこと」
- 一定の価値基準と生活の形を作る
- 柔軟に対応していく
- 子どもの問題に親が過干渉・過保護になること
- 子どもを上位にすること
- 子どもができることも親がやってしまうこと
- 「無理しなくていいんだよ」と寄り添うこと
子どもが「するべきこと」と「するべきではないこと」
- 親が無理に指示するのではなく、子ども自身が主体的に行動すること
- 子どもが親に「どのように改善したら良いか」とアドバイスを求めたときは、適度なアドバイスを伝える
- 親や教師が無理やり何かをさせようとすることは避ける
- 常識から外れた行動については注意を促しつつ、子どもが自主的に考え、協調性を身につけるように対応する
- 不登校の根本的な解決には、親や教師が子どもの状況を理解し、子どもの自立心や社会性を育むことが重要
- 子どもが「学校に行きたくない。自分のペースでできる環境がいい」と言うことがあります。しかし、そのような環境を提供してもうまくいかないことが多いです
- なぜなら子どもが自分の気持ちや状況を理解できず、なぜ学校に行けないのかを自分でも分かっていないから
- そのため、子どもを変えようとしても本当の解決にはならないのです。「親が変われば、子どもも変わる」という視点で子育てをすることが重要