(こちらの記事は2023年3月20日に更新されました)
- 『自分の意見が通らないと暴れて、親だけではなく、兄弟にも手を出して困っている』
- 『あれ買ってこい!死ね!など、親にしつこく命令したり言葉遣いが悪いです』
- 『何か気に触る事や思い通りにならないと、暴れて物を壊したり暴力を振るいます』
- 『公的機関に相談しても愛情不足、見守りましょうと言われてしまい、解決に至りません』
普段はおとなしかった我が子が、ある日突然暴力を振るい始める。そのような状況に戸惑う親御さんも少なくありません。
ご相談に来られるご家庭の中には、「親」だけではなく、「弟や妹」へ一方的に暴言暴力を振るうケースも多いです。
今回は、『家庭内暴力・暴言が激しい場合』について書いていきます。

こんにちは!しのさんです。
こちらの記事をお読みいただき、ありがとうございます。
こちらの記事をお読みになっている方の中には、お子さんの家庭内暴力で悩まれている方もいらっしゃるかと思います。
特に小学生の高学年や、中学生になると、力も強くなり、暴れたり物を投げたりと手をつけられなくなることもあります。
家庭内暴力でお困りの方も必ず改善に向かいますので、諦めずにご相談いただけたらと思います。
この記事を書いている私は、不登校克服を専門に15年以上活動されている指導の先生の元、復学支援に携わっています。
私自身、2016年より復学支援に携わり、200家庭以上の復学に携わりました。
実際に不登校のお子さんや親御さんとも直接関わっていますので、現場目線で事実に基づいてお伝えします。
GoTodayや指導の先生については、こちらをご覧ください。
目次
なぜ家庭内暴力は起きるのか
家庭内暴力の主な要因は、
暴言暴力を振るう相手に強く依存しているため起こります。
暴言や暴力をする反面、暴力の対象である親がいないと何もできません。
自分の面倒は親が見るのが当然!と思っていて、親が自分の面倒を見なかったり、思い通りにならない場合は、なんで親は俺の言うことを聞かないんだ!という理屈を振り回します。
「俺は自由を奪われている被害者だ」と捉えて、自分がこんなふうになったのが親のせいだから親が最後まで責任とれ!と思っています。
厳しい言い方になりますが、親がこれまでの関わりの中で、子どもを自立させなかったため、子どもにそのように教えてしまったと考えます。
不登校から家庭内暴力に発展している場合は、 家庭だけでの解決は難しい
家庭内暴力まで発展してしまった場合は、家庭内だけでの改善は難しいと考えます。
理由として、子どもの反応を気にするようになり、親だけでは適切な判断、対応ができなくなるためです。
このような場合、気軽に周りに相談できる事でもなく、様々な指導機関に相談しても改善しないのが現状だと思います。
よくある事例として、特に小学生の高学年、中学生になると力も強く、子どもが暴れるのが怖いため子どもの様子を伺い、子どもの言いなりになり、子どもの要求をのんだりしてしまうことです。
また、家庭内暴力で暴れながらも、ある時には気分で母親に抱きついてきたり、べったり甘えてきたりというバランスの悪さもあります。
このように、今までの子育てが悪かったからなのか、と急に必要以上に子どもに優しくしたり、腫物に触るかのような対応をしたりしてしまうこともあるかと思います。
このような対応をすると一時的には暴れなくなったり、おとなしく素直になることはありますが、意見や要求が通らなくなるとまた暴れます。
これを繰り返すと、家庭での親と子どもの立場が逆転し、子どもが家の主人のようになります。
このようになってくると不登校改善とはほど遠くなっていきます。
学校や社会では、自分の思い通りには行かないことが多くあるからです。
その中で、自分をコントロールしていく必要がありますが、家庭でこのような状態ですと、学校に戻って継続登校するようになるとは考えづらいです。
家庭内暴力や暴言を抑える根本的な考え方
まず、親が子供から子離れすることです。(子離れをする)
親は自分の思い通りにならない、自分のことは自分でさせる。という考えを子供自身に教えなければいけません。
親が離れようとすると、子どもも必死についてこようとします。時には泣いたり喚いたりして、しがみついて離れない子もいるでしょう。
このような関係になるのは、溺愛して甘やかした場合だけではなく、厳しい躾をした場合にも起こります。
例えば、塾などの習い事や、勉強についてなど、本人の意思ではなく、親の期待や理想を優先し、親が手出し口出しした場合です。
コーチや家庭教師のようにつきっきりで教えるという場合です。
早いうちから反抗して、子どもの方が先に親から離れようとする場合は良いのですが、従順な子ほど親の考えで動き続けることになります。
いつも親の顔色を見て行動する状況が続くと、自分の意志と判断で行動する力が養われなくなります。
中には、自分は何をしたいのかもわからなくなってしまうような子になります。
そうなると、特に中学生になれば、自分で考えなければいけない授業や部活などの人間関係が増えてくるわけで、今まで自分で考える習慣がない子どもは、学校が苦痛でしかありません。
また、依存関係になってくると、うまくいかないことは、全部親のせいになってきます。学校という社会に出れば、上手くいくことばかりではありません。
失敗した時に、自分ではなく、親のせいでこうなったとされてしまい、俺の責任は親がとれ!という考えになり、その結果が暴力暴言という形で表れ、他人には責任転嫁しますが、自分では努力をやめてしまいます。
こうならないためには、親は子どもの問題に過保護過干渉にならないこと、子離れをすることです。
母子もしくは父子で依存関係が強い場合は、どうすれば良いのか。
繰り返しになりますが、依存関係は簡単には、解消されません。
なぜなら、親が離れても、子どもは必死にしがみついてきます。
そうなった時に、親はそれでも突き放す勇気を持って、子どもの言いなりになるのをやめることです。それをしない限り根本的な解決にはなりません。
親が子供から離れた時、子供は怒りだすかもしれませんが、言いなりになっていては状況は変わりません。
多くの親御さんは、わかっていても、やり方を修正する勇気が持てないと言われる親御さんもいらっしゃいます。
親御さんの根底にあるのは、子どもが怖いということではないでしょうか?
それは、暴力が怖いというだけではなく、子どもに嫌われるのではないか?子どもに見捨てられるのではないか?という気持ちが根底にあるのではないでしょうか?
大人の引きこもりでは、親が経済的に厳しくなったり、病気になったり、時には亡くなるまでずっと依存関係を続けてしまうことも少なくありません。
厳しい言い方になりますが、親自身が子どもの自立を阻害していることに気づき、現実を見て親が変わる勇気を持つことが大切です。
学校生活の中で、自分の思い通りにならなくなった時、自分の思い通りになる世界(家庭)に引きこもり、自分のルールに従うことを家族に要求します。それが守られないと大暴れし、暴言暴力が見られます。
不登校で見られる家庭内での家族への要求は、学校生活などで自分の思い通りにならないことを補うために行われるもので、理想とのギャップが大きいほど、それは起こります。
厳しい言い方をしますが、それは、親が子どもに対して行ってきたことを子どもが親に対しての再現していると言えます。
このような状況は、親も子どもに何度も要求されると、わかっていても要求を受け入れてしまうため、第三者が介入しなければ、家族だけでは難しいです。
高すぎる理想とプライド
不登校になる要因に子どもの性格特性があるとこちらの記事でもお伝えしましたが、理想やプライドが現実でないほどに高いこともあります。
自信がない一方で、普通では満足ができず、思い通りにならない現実が面白くなく、プライドが邪魔をしてしまいます。
自信のなさと共に完璧を求めるので、それが現実では受け入れられず、傷つけられると社会に出ていくことに強い拒否反応をすることになります。
まとめ
もう一度お伝えしますが、私たちは家庭内暴力や暴言がある場合は、家庭だけでの解決は大変、難しいと考えます。
客観的に、家庭内での対応を見直し、毎日少しずつ対応を変えるように実践することでお子さんも必ず落ち着き、変わってきます。
このように不登校から暴力にまで発展してしまった場合は、早急に解決しなければならないことをあなたが自覚されなければ変わることはないのです。
お一人で悩まずにご相談ください。
こちらのブログでお伝えしていることは、復学支援の基本的な考え方になります。不登校克服の専門的な指導が入らずに取り入れてしまうと逆効果になってしまう場合があります。ご家庭によって対応が変わる場合がありますので独断で対応されないことをお勧めします。

