(こちらの記事は2023年8月30日に更新されました)
不登校中の生活習慣は無理やり正そうとしない。
結論からお伝えすると、不登校期間中、生活習慣を無理やり正そうとすることは、帰って状況が悪化することがあります。
学校に戻すことを考えず、睡眠、食事、歯磨き、風呂などの生活習慣のみに焦点を当てて改善しようとすることは返って状態を悪くすることになります。
理由としては、不登校を続けてしまう要因の一つに「家にいても不自由がない」ということも家に居続けてしまう理由の一つになります。
学校に行かなくなり、だんだんと生活リズムがずれ、昼夜逆転したり、歯も磨かず、風呂も入らない、一日中ゲームばっかりしている。
特に中学生はこのような状況になるケースが多々あります。
子どもたちの多くは、家では、夜遅くまで起きて、午前中は寝て、午後から起きるという生活をしていますが、いくつか考えられる理由があります。
- 朝起きると学校に行かなければいけないから起きない。
- 朝に家族に会うのがイヤだから、母親が出勤するまで時間をずらす。
- 昼間家にいて、眠れないので、ずるずると遅くなる。
- 夜遅くまでゲームやコンピューターをして眠れない。などでしょうか。
小学生・中学生という成長期に、夜しっかり寝て、朝起きるという習慣が大切かということはわかっているため、親としては、学校に行っていないのであればせめて生活リズムだけでも正すようにと促すかと思います。
しかし、親がいくら怒ってきたところで、返事だけして、その場さえしのいでしまえば、結局のところ、家で生活はできご飯も何も言わなくても出てくるし、生活には困らないということを習慣のように覚えてしまっている状況です。
このような状態になってしまっては、いくら親が伝えても反発するだけになります。
繰り返しになりますが、生活習慣を直すことよりも、まずは学校に早く戻すことを考えることが先決です。
もちろん、非常識な生活については、善悪を伝えることが必要になります。
伝え方、伝えるタイミングがありますので、対策は指導の中でお伝えしています。
不登校期間中、子どもには好きなことをさせるべき?
結論として、不登校中の子どもに自由になんでもかんでも好きなようにさせることは不登校を悪化させることになります。
理由としては、先ほどもお伝えしましたが、「家にいても不自由がない」からです。
でも、カウンセラーの先生や、病院の先生に「好きなことをさせてあげてください」「エネルギーが溜まるまで待ちましょう」と言われたんですけど・・・
このような、ご質問は多くあります。
しかし、そのような先生方から好きなことをさせたらどのくらいで学校に行けるようになるのか?生活は改善されるのか?などは明確に答えていただいているでしょうか。
このように、家では好きなことをさせてもいい、学校にいかなくてもいいとする考えを主張している人もいますが、実際に不登校のお子さんの家庭での様子を知らず、学校にいかないことで起こる弊害を知らないからです。
例えば、弟や妹がいる場合などは、真似をして学校を休むこともあります。また、夜中まで一緒に起きていることもあります。
実際、どのくらい人数のお子さんが復学し、継続登校できるようになったのか聞いてみてください。
好きなことをさせればさせるほど、子どもは家の主人のような立場になります。
何か都合が悪いことがあったり叱られても、「とりあえず逆ギレするか、受け流しておくか」するでしょう。
そのような習慣ので生活し続けると、子どもたちが自分の生活について、「逆ギレしておけば、なんだかんだで生きることができるじゃないか」という考えになります。
当たり前のことですが、本当に社会の中で生きていくためには、「逆ギレすればなんでも思い通りになる」と言う考えではやっていけるはずがありません。
このような子どもたちには、好きなことをさせるのではなく、善悪を教え、社会性を育んで行かなければなりません。
子どもは自分の家しか知らない
親がどんなに苦労してお金を稼いでいるのか、子どもたちはほとんどの場合、想像できないかもしれません。
むしろ、子どもたちは、家があって、ご飯があって生活できることを「自分たちに与えられた当然の権利で当たり前」ぐらいに思っているでしょう。
むしろ「なんでこんな家に生まれたんだ、俺は愛されていない」とさえ考えているかもしれません。
ただ、冷静に考えてみれば、そのような「子どもの生活」が許されるのは、限られた一時の話です。
今では、不登校児を受け入れてもらえる学校も増えてきていますが、その後の社会では様々な問題に臨機応変に対応できる柔軟な思考力・問題解決力が求められています。
つまり、社会で自立して生きていくためには1人では生きていけず、他人との関わりが必ず必要になります。いろんな人の支えがあって人生を生きています。
社会性を育むためにも、周りの人が合わせてもらえる環境だけではなく、友達や先生などいろんな人と関わる経験をするべきです。
学校にも行かない時間というのは一刻も早く改善しないといけません。
第三者の介入で家の空気を入れ替える。
この時、大事なことは「子どもの態度」と「親の子どもに対する接し方」、どちらのほうが変えやすいかということです。いうまでもなく、「親の子どもに対する接し方」のほうが変えやすいはずです。
こんなことは言われなくても分かっている。と思われるかもしれませんが、不登校を克服するためには、この考えを持つことが大事になります。
先述しましたように、「親が感情的に怒鳴るだけ」では、子どもは「ただ親が怒っているだけ」としか認識せず、ただ反抗するだけです。
子どもは、自分の家の現状しか知らないので、今の生活環境は、当たり前と思っているでしょう。
このような考えを正していくためには、親が言うのではなく、親や学校の先生、友達などの言葉が必要になってきます。
あなたも、実の親から言われるのと、会社の上司から言われるのでは、同じことを言われても会社の上司の方が納得してしまうと思います。
最近は先生も厳しく接することはできなくなってしまっていますし、昔近所にいた雷親父的な存在もいません。なので善悪を教えられる人が減っているのが現状です。
私たちの復学支援では、お兄さんやお姉さん的な役割を持つサポーターの介入などを行い、第3者の介入を行っていきます。
まとめ
- 不登校中の生活習慣は無理やり正そうとしない。
- 何でもかんでも好きなことをさせるのではなく、善悪を教え、社会性を育むこと
- 子どもの態度を変えようとする前に、子どもへ接する態度を変える。
ある程度生活習慣などは非常識な範囲では改善していく必要がありますので、私たちの支援では、家庭内での具体的な言葉かけ、対応などお伝えしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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こちらのブログでお伝えしていることは、基本的な考え方になります。不登校克服の専門的な指導が入らずに取り入れてしまうと逆効果になってしまう場合があります。ご家庭によって対応が変わる場合がありますので独断で対応されないことをお勧めします。


こんにちは!しのさんです。
こちらの記事をお読みいただき、ありがとうございます。
学校を休むようになり、生活リズムが変わり昼夜逆転する場合があり、学校にいかないのであれば、生活リズムは整えて欲しいと心配になるかと思います。
今回は、不登校期間中の生活習慣について書いていきますので、参考にしていただけたらと思います。